◆ お金…あると心配

お金持ちと話していると、「儲かりすぎてお金が使い切れない」とお金があって困る自慢をするタイプもいれば、「税金やら何やら取られて全然残らない」と謙遜するタイプもいます。また、「使い切れない」と言いながらもケチな人もいれば、「全然ないよ」と言いつつも他人には気前のいい人もいます。

その辺は性格もあるでしょうが、もちろん心理状態でも変わるので、いつもは「儲かりすぎて」の自信家だったはずが、何か失敗した時などにふと「もし何かあって全部失ったら」とか不安を口にすることもあったりもします。

いずれにしてもみんな私よりずっとお金持ちな人たちです。なので悩みを聞いていても、「どうせ私よりずっとあるんだからなんとかなるでしょー」と親身になれなかったりしますが、持っていない庶民が想像するよりも、お金持ちは「持っていること」「持ち続けられるか」を心配している気がします。

年を取って先が見えてくると更に顕著で、お年寄りのお金持ちなんて相続とお墓と病気の話ばかり。家族にいくら残せるかとか、税金をどれだけ取られるかとかそんな計算ばかりしています。そしてそんな富裕層のニーズに応えた金融商品や節税・相続セミナーやら、コンサルタントなんかもたくさんあるようです。

私のところにはそんな案内は全く来ませんし、来ても困る必要もない話ですが、高齢のお金持ちたちは、しょっちゅう「この間、信託銀行の説明を聞いた」とか、「税理士さんのセミナーに参加した」とか、その手の話を教えてくれます。

親に期待もできない庶民からしたら、そんなことで悩むほどお金がある本人と家族が羨ましいわけですが、当人は切実です。

とあるおじいちゃんのお金持ちは、自分で起こした会社はもう引退して息子に継がせてます。家も不動産も株も何億もの現金もたっぷり抱えたリタイヤ生活。なのに、節約しなきゃと思い立って、おかずを減らすように奥さんに言っているとか庶民みたいなことをしてました。「宝くじでも当たらないかな」なんてことも言い出して、昨日の発売日にオータムジャンボを3千円分買ってました。

「てか、もう持ってるじゃないですか!」

もう億持ってるし、いくつもある預金口座のどれを見ても私の全財産より多いのに!家もマンションも都内にいくつもあるのに!本気で怒りますよ!と、ほんとに本気で言ってみますが、持っている人からしたら、それが減るのが怖いんだそう。

「今ある分はできるだけ残して子供に継がせたい」→「その上で自分の老後の生活もあって」→「だからもっとお金が欲しい」と、聞いているとまあ贅沢なんですが。

お金…あると心配
将来設計をすると、今の暮らしを続けて年にいくら貯金してそれが何十年で…と計算して先が見えてきます。そして庶民だと大した額にはならないことにショックを受けたりします。限界が見えてしまうから必死に節約に走ったりもします。

私の場合も、このまま勤めてあと30年頑張ってもこんな程度にしかならないーと将来を意識した時には焦りました。それで株とかの投資にも手を出して老後の余裕を持つはずが、数年おきの世界危機で散々になっていたり、本末転倒な日々になってる現状です…。

そんな庶民と比較したら、お金持ちの場合は普通に暮らしている分には老後に足りなくなるなんてことはなさそうだし、悩みもないようなもんじゃない!と思います。ですが、やっぱりあるからこそランクが落とせない、みたい。

そして自分の代で成功した人などは、なまじ自分で成功できたゆえに、残る家族や子供たちが同じようにできるか不安になる。残る子孫が途中で破産して飢えたりしないかと先々まで考えて、考えすぎて夜眠れなくなったりして、だから自分ができるだけ残さなきゃ!となる。

どこまで行っても「そんな悩みを持てるだけ贅沢な」と庶民からは冷やかに見えてしまうわけですが、裏を返したら持っていない人には当たり前の平凡が、持っている側からしたら、あんなギリギリの生活になったら大変だ!あんなところまで転落したくない!と、そうなるのでしょうか。

私たちが現実のお金持ちを見て近づこうと真似するように、お金持ちは庶民を見て、ああなりたくないと必死で避けているとか?なんてことも考えたり。

お金は腐るもんじゃないからあっても困らないとは言いますが、実際はあるがゆえに悩みも生まれる。お金持ちはお金持ちで理解されない悩みを抱えて可哀想なのかなと思ったりもしました。





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