◆ 不幸なお金持ち

タイトルからして不穏ですが、今回はちょっと暗いお話。

お金があれば悩まなくていいことは世の中にたくさんあります。時間も衣食住も健康も、ある程度まではお金で買えます。寿命まで行くと今のところは無理だけど。

けれど一方でお金があるからこそ悩まなくてはならないことがあるのも事実のよう。

たとえば。お金があれば、それを欲しがる人が寄ってきます。身内の場合はそれが元で、骨肉の争いなんてことになったりします。誰はどれだけもらってずるいとか、自分の分が少ないとか。些細なことで兄妹や親戚関係が壊れたり…。人が変わるのを間近に見ることになったり…。

そういったことをできるだけ回避したい、生きているうちに何とかしようと、残る家族のために相続や遺産のことで頭を悩ませているお金持ちは多いです。

また寄ってくるのは身内だけではありません。他人もわんさか来ます。おこぼれに預かろうとおだててくれる程度ならいいですが、何とかお金持ちから奪ってやろう、騙してやろうと思う悪い人たちもやってきます。

芸能人やスポーツ選手などはお金を持っていることを知られているせいか、そういった人にたかられて破産しちゃったとか借金抱えてしまった、なんて例も多いようで、たまに芸能ニュースになってます。一般のお金持ちも、特に自分の代で成功して派手に遊んでいる人などは、悪い人にも見つかりやすくなります。

代々の資産家の人は、お金を持っているように見せずに地味で慎ましく暮らしている、なんて話もよく聞きますが、こういうのは何代も経てきた経験から、家を守るための防衛術として受け継がれてきた部分もあるのかもしれません。まあほんとの資産家だと家を見れば「お金持ち」ってばれちゃうし、地元の人には代々の資産家だよってバレバレなんだけどね。

そんなわけで、お金があると争いや悪い人を呼んでしまう。人の悪い本性が見えてしまう。持っていても派手に使えるわけじゃないし、使うのも好きじゃないなんてタイプだと、「嫌なことだらけ!」になっちゃったりして。特に自分で稼いだ(望んだ)わけじゃなく、相続などで降ってきて、お金持ちであることを持て余している!なんて庶民には贅沢に思えても、当人には深刻な悩みを抱える人もいます。

前置きが長くなりましたが、今回のお金持ちのお年寄りもそのタイプ。この方は未亡人です。亡くなった旦那さんは、自分がいなくなっても奥さんが困らないようにと、事業で儲けてはいくつも不動産を買ったり、財産を増やして、その収入を受け取れるようにしてくれました。働かなくても充分な収入がある状態!羨ましいです。

ですがこの未亡人、そもそも地味で社交的ではないし、ブランドも旅行も宝石も着物も興味がありません。旦那さんが亡くなって守ってくれる人はなく、もはやおこぼれを期待して寄ってくる人だらけ!親戚・子供に、お店や銀行や証券やらとありとあらゆるところの勧誘、旦那さんに生前はお世話になっていたとか言って近づく悪い人!

みんなお金の話ばかり、と他人と話をするのも嫌になって、家に閉じこもってしまいました。

元々の性格が内向きなのに、旦那さんがいなくなったことと、お金お金の人たちにうんざりして厭世的になってしまったわけです。一日誰とも話さずに引きこもり生活、買い物などに出るのも人目を避けてこそこそです。(ネットが使えればネット通販してたでしょうが、お年寄りなのでそれはできず)

そして「お金なんていらないから、長生きして欲しかった!」と仏壇に訴えては泣く日々。ちょっと切ない話です。

ここまで来ると、お金があるから幸せとは言えないんだなという感じ。まあ本当に全然なかったらそれはそれで苦しい生活ですが、あっても望まない場合、「自分の管理能力を超えてしまうと」デメリットの方が増えてしまうと。

まあ、ない物ねだりと言ってしまえばそれまでですが。

勿論、ここを読んでいるような方は「お金持ちになりたい!」側の人でしょうから、いざ手に入ってもうんざりなんてことはないでしょうが、こんな例もあるということで。今回は悲しい実録でした。





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