◆ 私がお金持ちになる方法

ある時、お金持ちと話していて単刀直入に訊いてみました。
「私がお金持ちになる方法は?」

すると相手は苦笑して、考えつつも、うーんと唸りました。
「人それぞれだよね」

悲しい話ではありますが、これは真理でもあります。
お金持ちはこう続けました。

「僕の経験だと、簡単だと思うのはサラリーマン時代の職とコネを元に起業すること。実際、僕はそれで成功したからね。でも誰もが同じことをしても成功するとは限らないよね」

このお金持ちは、サラリーマン時代はとある商品を扱う会社の営業さんをしていて、得意先・仕入れ先共にコネもあった。元の会社では扱っていない派生商品の売買をするということで円満に独立し、元の会社とも取引しているそうです。そうして今は事業を拡大し、サラリーマン時代の何倍、何十倍も儲けている。ある意味運のいい例ですな。

「私の職を元に独立しても、もう個人事業主は山ほどいますし、もっとスキルの高い人たちが安い値段で働いてます」
「飽和状態の業種だとそうだよね」
同じことは無理と遠慮がちに言ってみると、相手もあっさりうなずきました。

「他の例は……、僕の同期で、同じ会社にずっといて偉くなったのはいるかな。これが一番簡単だけど、会社によっては限界が見えるからな。独立だとリスクはある代わりに天井もないよ」

続いての台詞です。大企業だったらエリート街道を邁進して、出世するのがお金持ちになる近道。でも今の時代、大企業でも先は不透明だし、日本の企業だと社長になっても何億ももらえるわけじゃない。また中小企業なども上まで行っても限界がある。

「最初に言ったように、ほんと人それぞれだよね。例えば、僕は投資で痛い目を見たから、いくら勧められてもリスクの少ないものしか手を出さないけど、世の中、投資で億万長者になる人もいる」
「一時期は、株で億行った人がテレビや雑誌でよく取り上げられてました」

これはライブドアショック2006年前後でしょうか。私もこの頃にカモとして株デビューして、2007年から塩漬け中の株がありますのでよーく知ってます…。

「FXだっけ、あれも一時、主婦が億を稼いだとか持ち上げてたけど、僕に言わせると博打だよ。でも確かに儲けてる人もいるだろうし否定はしない。それ以外でも、プロ野球とかサッカーとか、芸能人や漫画家だとか資格だとか、それぞれの分野で成功した人は大勢いる。そこまで特殊な例でなくても、飲食店でも企業でも、どんな分野でも儲けてるところはある。でも、それを真似して同じことをしても、全員が成功するわけじゃない。僕も彼らと同じところへは行けないと思う」

「つまり今の仕事が天職だったんだろうね」
そうしみじみと付け足してくれました。

世に出ている成功者は、当たり前だけど自分の得意なもので成功している。一方、何の努力もせずにお金持ちになっている生まれながらのお金持ちもいる。世の中は不公平で不平等だけど、だからこそ色々なチャンスがある。

「僕からしたら僕の道が一番、簡単だと思うけど、他の人もそれぞれ自分のやったことが一番だって言うと思う。だから君がお金持ちになる方法は、君がお金持ちになれる何かを見つけて成功することだよ

それは何かって訊いたのに!禅問答みたいになってきました。
でもこのお金持ちと話しているうちに、私もそうだなと納得しました。

お金持ちになるには、その人の才能や努力がうまく結びつくかどうか。

ある意味では結果論なので、努力しても報われない場合もきっと多そう。そしてこのお金持ちの言うように、ひとつの分野で成功したからといって他でも成功するとは限らない。

分かりやすい例だと、バブルの頃にはゴルフ会員権だの不動産投資が流行ったそうで、個人だけでなく企業もこぞって手を出したようです。それでバブルの崩壊と共に消えて行った人や企業も多かった。数十年耐えてじわじわと身を削って行った例もあるし、未だに負債を抱えている企業もあります。有名企業でも。

本業だけに専念していればと、そういう場合は言われますが、つまりは人間も企業も完璧じゃないという例でもあるでしょうか。今の本業にしても永久に儲かるとも限らないから、人も企業もあちこち手を出すわけでもありますが、まだ成功していない場合は、まずひとつの何かを見つけること。
まあ例のごとく、言うのは簡単なんですが…。

「何が成功するか分からないから、色々試してみるのは無駄なことじゃないと思うよ」

最後にお金持ちもこう励ましてくれました。無茶しない程度に色々してみればいいと。つまりは結果が出るまで試行錯誤あるのみということらしいです。






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