◆ 人材とコスト

今回は個人というよりも企業のことです。リーマンショックが起きて世界的にも日本自体も景気が悪くなって、勤めていた外資系企業でもとうとうリストラなんて話も出ました。外資はそういうところがシビアですので、社員を集めて説明会があったりしました。

お偉いさんが会社の状況を説明し、だからこれからいついつまでに何人くらいをリストラしますと宣言します。ずらっと並ぶ本国からの駐在員もイヤホンで通訳の内容を聞きながら神妙な顔をしています。

そういう場では社員もシビア。質疑応答になると、「どうして現地採用の日本人を切る前に、後ろで並んでいる高給取りの外人さんたちを本国へ返さないのか」なんてストレートな質問も飛び出しました。

本国に籍のある駐在外国人役員たちは、会社のお金で都心の一等地に月何百万もの部屋を借りて住み、なおかつ日本人の何倍ものお給料をもらっていたりします。全員がバリバリ稼いでいれば文句はないのですが、中には何のために日本に来ているのかよく分からない人たちもいて。その辺は日系企業の新聞読んでゴルフの話ばかりのお偉いさんと通じるものがあるかもしれません…。

景気が悪くてスタッフを切るんなら、当然上の責任も問われるはずですし、単純コストとしても彼ら一人分で下手したらスタッフ十人分くらいの人件費が賄えるはず。そういう突っ込みでした。

で、その時の上の回答は――
わざわざ本国から高待遇で外国人の役員を招くのは、彼らのノウハウが会社に利益をもたらすからです。あなたたちの何倍のお金を払っても、その分のメリットがあるからです。

彼らがいなければ日本人だけでは利益は出せない。日本に支店のある外資系企業は、世界展開していたりしますから、そういう大きな流れを見ているというわけです。つまりあえて外国人を優遇することで、日本にもお金を呼び込んでいる。
単純な費用の問題ではなくて付加価値があるから彼らは残す。スタッフにはコネがないから、まあ言葉は悪いですが、代わりが効くのでさようなら、と。

お金を稼ぐためには目先の金額だけでなく、その人でなければという付加価値が必要というシビアな返答でした。


格好いいこと言ってはいますが、まあ実際、外資は本国絶対だったり、日本以上にコネの世界だったりしますので、理屈は後付けで、自分たちの保身が本音だったりするとは思いますが…。下を切って結果を出さないと、本国のもっと偉い人たちが、日本のお偉いさんたちを切るかもしれないですから。

つまりは偉くなったもの勝ちと。よく分からない話になってしまいましたが、企業が利益のために求める人材は、コストだけではない。場合によってはコストをかけても残すことがあるという、ある意味当たり前のお話でした。





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